一日市裸参り2019

2019年1月1日
3年連続となる大晦日のナマハゲ鑑賞を終えて、その足で駆けつけたのが八郎潟町の一日市裸参り。
管理人の中ではナマハゲを見たあとに一日市裸参りを見るのが定番になっていて、男鹿⇒八郎潟への移動が最早デフォ化している。
取り立てて目新しい発見はないものの、元旦午前0時にスタートする裸参り一行の奮闘ぶりをまたまた見させてもらおう、という訳だ。

20時半に男鹿市船越のナマハゲ行事が終了。男鹿市内で夕食をとったり、時間を潰したりしたのち大潟村を経由して八郎潟町へ入る。
八郎潟駅前通り。人影はないが、裸参りに合わせて各家庭の玄関先に灯籠が置かれている。

会場となる一日市コミュニティ防災センター。開始30分前、ぼちぼち人が集まり始めている。

秋田魁新報の湖東地区担当の記者さん、八郎潟町役場職員の方々など顔なじみの皆さんと「久しぶりですね~」とご挨拶。
すぐ近くの一日市神社で初詣をする人たちも多数おり、深夜の寝静まったかんじは全くなく、これから登場する裸参り一行、そして新しく迎える2019年への期待感で溢れているようだ。

「一日市裸参り」と書かれたドラム缶に桶。お馴染みの水垢離セット

全国の裸参り行事を見ると川や海で水垢離をするタイプも多いようだ。
いずれの方法においても共通しているのは水垢離をすることによって身を清めることだが、この寒さに順応するための効果も見逃せない。
なお、水は一回かけたぐらいではなんの効果もないが、複数回かけることによって心臓を鍛える効果が発揮されるそうだ。

若者たちが出てきた。頑張れ~

そして恒例の水垢離。これは冷たい!


毎年お馴染みのシーン。やっている人たちは間違いなくたいへんなはずだが、ギャラリーは一段と盛り上がる。
付き添いの男性に1度水をかけてもらったあとは、自身で2度桶を使ってかける。
これだけでもメチャクチャたいへんそうだが、全国の裸祭りなどを見ると何十回と水をかけたりするところもあるそうだ。
裸祭りといえば、東北では岩手県奥州市黒石寺の蘇民祭であるとか、全国規模では岡山県西大寺の裸祭りであるとかが有名で、男たちが大人数でもみくちゃになりながら宝木などを奪い合う絵が自然と浮かんでくる。
管理人はあの手の度を超えたマニッシュな祭りが苦手で、もし秋田県内で同じような行事があっても多分見に行かないと思う。
同じ理由で刺青のイカついあんちゃんが「祭りだ祭りだー!!」とか言ってそうな御神輿が登場する祭りもちょっとダメだ。

若者たちは着替えるために一旦奥に引っ込む。若者たちが担ぐ樽神輿

約100年の伝統があると言われるこの行事だが、昨年は中止の可能性があった。
参加者の減少が理由で一時は取りやめと決定していたものを町の青年会のみなさんが中心となり、中止の憂き目を免れた経緯がある。
一旦無くなりそうにまで追い込まれた祭り・行事が復活を遂げる。こんなに嬉しいことはない。

時折雪がちらつく天気

昨年は12月の終わりだというのに横なぐりの雨が降る悪天候でかなり寒かった。今年はそこまでではないものの、この時期の真夜中が寒くないはずはない。
服を着て外で待っている我々ですら「寒ーい。。。」と言ってるぐらいなのだから参加者の皆さんのたいへんさはいかばかりなものだろうか。

若者たち再登場。これも恒例の記念撮影

今年は30人ほどが参加したとのこと。また、中学生が2人ほど参加したということでこちらもとても頼もしい。
ほぼ全員が八郎潟町の方だが、中にはこの行事に興味を持ったということで潟上市から参加された方もいた。
町外の若い方がこのように近隣の市町村の行事に興味を持って、参加してみようかと加わる姿はとても好ましい。こういった繋がりが秋田各地でたくさん生まれることを心から願う。

そして出発。頑張れ!ただ、無理はしないでくださいね。



午前0時のカウントダウンとともに一行が出発。
これから一行は、一日市神社⇒湖東消防署八郎潟分署⇒中嶋稲荷神社⇒押切愛宕神社⇒大川菅原神社⇒太平山三吉神社の順に周り、参拝を行う。
管理人的には過去2年でだいたいの参拝の様子は見たし、今年は特にどの場面を見ようと決めずに何となく一行をフォローしていこうというファジィな作戦に出ることにした。

まずは一日市神社へ


防災センターから一日市神社まで歩いて5分とかからない距離だが、もたもたしていると駅前通りを経由して神社へ向かう一行のほうが先に着いてしまうので少し足早に目指す。
案の定、管理人が着いたと思ったら一行が直後に到着。毎年のことではあるが、ペースは早い。
管理人的には昨年5月の一日市願人踊り依頼の訪問となる。

神社での参拝を終えると一行は湖東消防署を目指す。
管理人は湖東消防署から折り返して戻ってくるであろう一行を待つが、何故かルートから外れた場所で待っていたようで駅前通りを駆け抜ける勇姿を見れなかった。
あちゃー、とも思うが、まあ別の場所に移動すれば良い訳で、それほど気にせずに済む。
駅前通りのお店では特別に店頭販売。真冬の深夜にほっこりする風景

場所を変えて、馬場目川にかかる竜馬橋上で一行を待つ。

ここは八郎潟町と五城目町の境界であると同時に周囲に建物のない吹きさらしでもあり、ちょっとした難所となっている。
今日は風のない穏やかな天気ではあるが、なぜか橋の上だけ風がピューピュー吹いている。これはたしかにたいへんそう。
管理人も寒さに耐えつつ、一行を待つ。

遠くから「ジョヤサ!」の掛け声が近づいてくる。中嶋稲荷神社、押切愛宕神社の参拝を終えた一行がやってきた。


フラッシュが点いてくれない。カメラも寒さのあまりブッ壊れてしまったか?(あとで確認したところ、寒さとは関係なく普通に壊れただけだった)随伴する自動車のヘッドライトのおかげで後ろ姿はどうにか撮れたものの、一行の表情は全く撮れなかった。
ただ、この寒さの中ほぼ休まず走り続けてきているのだからかなり辛そうな表情だったに違いないと思う。
他にギャラリーがいない場所で間近に一行を見ると当たり前だが臨場感がすごい。あっという間に管理人の目の前を通過していった。

これから一行は大川菅原神社へ向かうが、管理人は駅前通りに引き返し、最後の参拝ポイントとなる太平山三吉神社へと移動


太平山三吉神社は秋田市広面に里宮が祀られていて(奥宮は太平山山頂に鎮座)、毎年1月17日に行われる三吉神社梵天は秋田県の中でも勇壮な行事として知られている。
同神社は北海道から福島にかけて分祀されているらしく、ここ八郎潟の町内の一角にひっそり佇む社殿もその一つということになるはずだ。
因みに先に参拝を行った、中嶋稲荷神社、押切愛宕神社もこの三吉神社と同じぐらいの規模だ。

ほどなく一行が来た。


八郎潟町外の大川菅原神社へ向かったロングランのあとだけあってさすがに疲れは隠せない。
だが、ギャラリーの声援に元気づけられて一行は元気を取り戻せたようにも見える。ここまで来たらもう一息、最後のヴィクトリーラン状態、頑張れー!!!

最後の参拝を終えて防災センターへ向かう一行

防災センターへ無事到着。特にアクシデントもなく、完走。おつかれさまでした!


これから新年会という名の直会に突入、寒さに耐えたあとには楽しい酒盛りが待っている。
一昨年聞いた話ではこの直会は翌朝近くまで続くそうだが、ホントにそんなに長い時間飲み続けられるものか?みんなタフだわあ。。。

今年も男たちの熱い走りを年初めを見ることができた。
一昨年は10数人しか参加しなかったことを考えると、昨年・今年の復活ぶりは本当に見事なほどで、行事が完全復活したことを証明できたようなものだ。
新年の幕開けを飾る見事な走りを来年も見せて欲しいと思う。


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